通販広告は、とにかく当たればいいんでしょ。確かにその通りです。異論はございません。が、通販ビジネスを継続的に行っていく場合は、これじゃいけません。その広告なぜ、反響があったのか、制作段階の仮説にあっていたのか、狙い通りだったのか、検証して次回の広告に活かしていかないと。その蓄積が財産になっていきます。
そしてその蓄積を社内全体で共有していくことも重要です。ある会社では15年も通販をやってきているのに、この蓄積が共有されていなかったために、それまでやってきた人たちが辞めると、通販がわかる人がいなくなり、当てずっぽうな広告ばかり作るようになり…。
成功しても、失敗しても、お金をかけて広告する以上は、結果からなんらか得るものをつかまないと損です。それをできるだけ共有することで、全体レベルが高くなり、いろんな業務が効率的になってくるのです。
さて、今回から実際に通販広告を作る段階に入っていきます。売りたい商品を初めて広告する場合、どのようなクリエイティブが売れるかは闇の中です。その闇の中を、経験やマーケティング情報、そして他社の広告などから、手探りでつくり上げていかなくてはなりません。すべて仮説です。
弊社のケースもそうですが、大概は数パターンの切り口でクリエイティブして、当たりを見ます。つまり「売れる切り口」を見つけるのです。
例えば、
価格訴求ヴァージョン、(○○がなんと1980円)
体験者の効果訴求ヴァージョン(このクリームで、シミが!)
開発ストーリーヴァージョンなどです(10年間の研究の中で発見した○○)
など。
企画の段階では、もっと出てくるでしょうが、アレもコレもやっていると制作経費もかかりますし、実際作っていくと似通ってくることがあります。切り口的には多くても4つが妥当ではないかと思います。広告制作の切り口については、このサイトの中でもすぐに使える8パターンを紹介していますので参考にしてください。https://directvision.jp/pattern.html
ここで注意ですが、初めは数パターンの切り口で制作し始めても途中段階で、アレもコレもという欲が出て最終的に切り口がボヤケてしまったということがよくあるのです。これでは数パターンのテストの意味がなくなり、「売れる切り口」を発見するという当初の意図とズレてきます。ここは我慢のしどころで、「売れる切り口」を見つけるということに専念したいところです。その売れる切り口が見つけられれば、その後はブラッシュアップしていけばいいのです。
他社の競合商品を後発で出す場合は、この「売れる切り口」発見の作業を省けますが、その際もTTP(他社でよく出ている原稿をほぼ真似る)原稿と差別化原稿2つでテストしてみることをおすすめします。
この「売れる切り口」を見つけるということは金鉱を見つけること。すぐ見つかるかもしれませんが、なかなか見つからないかもしれません。どちらにせよ掘っていかないと見つからないのです。
折込チラシの場合であれば、印刷面つけの効率から4パターンまでいけます。(ただし配布枚数が各パターン5万部以下になる場合はパターンを減らす) 新聞広告の場合は、できれば15段で2パターンはやりたいところです。全5段とか半5段とか小さいスペースでやったほうがリスクが少ないのに、と思う方もいらっしゃると思いますが、売る商品の特徴や広告的切り口がどのポイントで顧客を獲得するか不明の場合は、できるだけ多くの情報を載せていかないといけません。全5段ではあまりにスペースがなく、絞り込んだ情報で勝負しないといけません。
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