母に言わせると幼稚園の頃の私はジャングルジムの上から友たちが遊んでいるのをじっと見ている子だったようです。今でも、人の仕草や行動パターンを観察するのが好きで、じっと見入ってしまうことがあります。
私たち人間のモノの見方(考え方)や行動というのはだいたい決まったパターンがあります。それは人間の身体的構造上の理由だったり、進化してきた過程の中でインプットされてきたものだったりします。
この人間の考え方(考え方)や行動パターンを理解し把握することが、ビジネスに大いに役立つことはマーケティングではもはや常識なのですが、広告の世界ではあまり理解されていないと感じます。それは、広告がアートとして捉えられている面もあるからだと思います。
評価として、芸術性や面白さなどが尊重され、本来のどれだけ売れるか、売れたかというのはあまり評価されません。企業広告やブランド広告は、芸術性や面白さがあって話題になることで知名度が上がれば役割は果たしますが、通販広告ではそれだけではダメです。通販広告の目的は商品を売ることです。芸術性や面白さが優先されるのではなく、売るための科学的、論理的な設計です。その科学的、論理的背景となるのが、人はいかに見るのか、考えるのか、どう行動するのか、という習性・心理を把握することです。
売れている広告をマネて作れば売れると思ってやっても、本質を理解していかなければ、いつまで経っても売れる通販広告を見極めることはできません。
次回は「メディアの特性を知る」です。
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