更新遅くなりすみません。前回まで注目率を高めるというテーマでお話しました。そして、注目率を高めるためには、ビジュアルとコピーという二つの側面からのアプローチを考えるということをお話しました。今回は具体的にそれぞれのアプローチについて考えます。
まず、ビジュアルについて。
よくインパクト(注目度)を出したいから、色とか大きさをもっと…という話が出てくるのですが、そう単純な話でもありません。注目率を考えるうえで、人の脳の働きを理解していないといけません。私たちの脳は見慣れたものや、愛するもの、をすばやく見つけるように作られているようです。群集の中でも知り合いを偶然見つけてしまうとか、何気なく歩いていても好きなタレントのポスターはしっかりチェックするとか。可愛い赤ちゃんやペットの愛くるしい姿も見入ってしまいますね。もちろん美女も!
もうひとつ脳が好きなものは新奇性のあるものだそうです。普段目にしていたものより、よさそうなものに自然と目がいくというのです。Dr. A. K. Pradeep著の 『THE BUYING BRAIN』 によると、目新しいものを認識する能力は、生きる手段として霊長類に組み込まれているといいます。より美味しいものや、栄養のあるもの、快適に暮らせるものを探す能力が長い歴史の中で自然に身についているのしょう。また、脳はパズルが好きなようです。文字が欠けていたり、図柄が欠けていたりするのを、埋めたがるのです。
だから、注目させるということは、この脳の嗜好を理解しておくのがいいでしょう。ただ単純に、大きくする、色を派手にするというだけでは、注目率は高くなりません。
次にコピーについて。
ビジュアルは本能的な部分が注目率を高める要因だったのに対して、コピーは潜在意識や心理的影響を受けやすいのではないでしょうか?例えば、自分がコンプレックスに感じていることが、言葉として表されていたら注目してしまいます。見たくないものほど、聞きたくないものほど、目に入ってしまったり、聞いてしまったり…。
ですから、コピーで注目率を高めるためには、この潜在意識や心理にヒットさせるようなコピーが必要です。売り手側の言いたい事、知って欲しいというメッセージでは注目されません。広告を見る人の感情を揺さぶるコピーを採用すべきです。
ビジュアルとコピーはそれぞれ役割があります。視覚で惹き、言葉で捕まえ離さない。ビジュアルは餌、コピーは釣針。
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