売れる通販広告制作セミナー 吉川英之

第29回 メディアの特性を知って原稿を作る

過去にこのセミナーの第4回で各メディアの特性について説明しましたが、今回はより具体的にメディアごとのクリエイティブの作り方についてお話しましょう。

まず、新聞について。
ネットの普及により毎年読者が減っていて媒体の存亡危機と言われている新聞ですが、まだ読売新聞全国版は800万部ほど、朝日新聞は500万部弱あります。依然として紙媒体の王様です。広告媒体としても、部当たりの広告費は比較的安価という魅力があります。また、ターゲットも経済的に余裕のある世帯で、能動的に情報を得たい(お金を払っても)という読者層という点も他のメディアとの違いです。

ではこの新聞に広告を掲載するとしたら、どのような広告を作って載せるか。新聞広告を制作する場合、考え方は大きく分けると2つあります。1つは記事体。もう一つは純広です。どちらが適しているというのはありません。記事体は疲弊しづらく、純広は疲弊しやすいという方もいますが、正しくはありません。純広原稿でも数年レスポンスを維持している原稿もあります。

商品の特徴をじっくり語って説得する必要がある場合は記事体。商品自体がわかりやすいものなら純広で、という選択もあるでしょう。また、その中間という広告作りもあります。

私が新聞広告を制作する中で最も気を付けていることは、限られた紙面の中での目線の誘導をどのようにするか、です。商品の必要性や良さ、メリットなど語る場合、どのような順番で語るかはセールストークではとても重要なはずです。新聞広告でもセールストークを成功させるためには、話の組み立て通りに読者の目線を誘導していく必要があるのです。文字の大きさ、書体、デザインやあしらいなどを考え、読者の目線をこちらの思うように導くことが、一番難しい点ではないでしょうか。

(次回に続く)

 

 

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