売れる通販広告制作セミナー 吉川英之

第18回 説得をする

商品を注目させても、購入へいたらなかったら意味がありません。注目させた人に商品を購入してもらうように説得しなければいけないのをご存知でしょうか? 今回は、お客様に“購入しよう!”という気持ちにさせる「説得をする」についてお話させていただきます・・・


この、一般的に説得というのは、論理的思考により説得のストーリーは設計されています。「この製品はこうで、こうだからあなたにこのようなメリットが与えられます」という流れです。売る方は、お客様にどのように理解してもらおうかと、この論理的説得に磨きをかけたがり、さまざまなデータや成分など、あれもこれも用意して、盛り込んで説得したがります。しかし、人は数学の証明問題のように論理的思考ですべて判断しているわけではなく、単純なポイントで判断しています。

私のブログでも紹介しましたが大和ハウスの免震構造の家のCMがあります。そのCMは、冒頭女性が口紅を塗っている様子をずっと流していてまるで化粧品のCMかと思わせます。しかし残りの数秒で画面では家の土台部分が揺れている家の中でその女性が口紅を塗っていたことを伝えます。

そう、大和ハウスの免震構造の家なら、地震があってもしっかり口紅をぬれるほど揺れない、という事実を伝えているのです。この説得力はスゴイ、と思いました。これが、弊社の免震構造は・・・なんて説明ではまったく素人には理解できるものではありません。この大和ハウスのCMは、いろいろなテクニックが含まれていますが、説得ということでは、“より身近なことで意外性を見せつける”ということで説得を深めています。ここには相手(お客様)に論理的思考は求めていません。


通販広告においてテレビやWEBなどは、上記の“より身近なことで意外性を見せつける”という表現はしやすいのですが、紙で表現することはかなり高度なテクニック、アイディアが必要といえます。ある健康食品の広告で、子どもの体くらいある大根を抱えた人が立っている写真の広告をご覧になったことはありませんか?あれも、その健康食品の効能効果を“身近なことで意外性を見せつける”ことをしています。その写真を見ただけで、説得されてしまうのです。 細かな説得材料がいらない、というわけではありません。それはそれで必要ですが、ポイントはお客様に論理的思考をさせようとしないこと。論理的思考は作り手が深く深く考え、“より身近なことで、意外性を見せつける”ことです。